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【八甲田山】10/9「てるっちはそれで行けよ!」


2020年10月9日

八甲田山 田代平 2度

(写真 偶然離発着地で遭遇した川崎在住の親戚)


★昨日のブログより。

離発着場への四人目の来客は、新宿で働いているはずの親戚まあ君(40台後半)。そんな彼が青森市から十和田市へ車で移動中という訳の分からないシチュエーションで、俺の愛車白熊を見かけたとSNS。


 偶然というか、事故のような確率で遭遇したまあ君。そんな彼が本日ベースにやってきてくれた。超うれしいね!僕は先ほど土壇場でフライトをキャンセル。チーンとなってただけに、とくに嬉しい。今朝は風のコンディションがよく、撮影スタンバイをかけたんだ。エンジンを担ぎ、ライザー(パラと人間をつなぐ太い帯)を体に繋ぐところまで行ったが、キャンセル。風が急にあがり、森のざわめきが大きくなっていったんだよね。初めて飛ぶ場所で、少々ナーバスになっていたこともある。毎度毎度のフライトが処女地なんだけど、一本目はやはりビビル。これが本音だよ。


 冷たい東風をさけ、愛車白熊の陰にはいりテーブルを広げる。湯を沸かしコーヒーをいれた。目の前には八甲田山。まあ君と仕事のはなし、新宿のコロナの現状など聞いた。

 そのなかでもサラリーマンの彼は時間のことを話すと熱かった。「圧倒的に考える時間がないんだよね」と。「やっぱり仕事が主で、責任ってこともあるけれど、その他のことというか、その他じゃない大切なことを考える時間が本当にない」と。今回青森へきたのは、青森営業所の応援でやってきて、その移動中に僕を見たという。「応援仕事が終わったんで、今日は休暇もらってさ。午前中に十和田湖でヒメマスを釣ってさ」「そんな時だけだよ、置き去りにしてきたことに思い巡らせて。あとは日々こなさないといけない仕事に注力さ」。夕方には蔦温泉につかり盛岡までひきあげ、明日には東京にもどるという。かなりタイトだ。


 「テルッチ(親族は僕のことをこう呼ぶ)はきっといつも自然の中にいて、考える時間あるんじゃないかな?」。図星である。あるころから僕は自分に向き合う時間という概念を知り、あんまり考えすぎると駄目で、動きながら考えるほうがまだましな答えが出ることも知っている。まあ君は続けた。「きっとテルッチもいろいろ大変だと思うけれど」と前置きをして「もっと伝えて欲しい」と言ってきた。彼は「生き様」のことを言っていた。


 まあ君は僕がテレビでやってたころ、ドローンが出現し迷走したころ、そして自己資金とみんなの応援で飛びまくってる今。その過程を要所要所で知り、不思議と話せる仲でもある。当の僕はと言うと「どうにもこうにも、自分の納得したやり方でしか生きられねーわ」ってことをやっと受け入れ、今をやっている。空撮を業として賢くやれば、経済的に楽な道もあっただろう。でもそれに限られた時間を投下するのではなく、己の願いとみんなが少しでも豊かな心になれる舞台で勝負し、人生を回していきたい。そう思い突っ走っているのが今。そんな僕に対し、まあ君は彼の人生と僕のとを重ね合わせ、同じ土俵で話してくれたんだなと感じていた。お互いに歳を重ね、15年の付き合いが自然とこの話を導き、理解し合える歳になったんだろなと思いつつ……


 最近「持ち場」という言葉がシックリ来て使っている。「自分の持ち場」ってな感じでね。「それぞれが自分の持ち場で思い切りやって、お互いに共鳴し助けあえばいいじゃんけ!」という生き方。自分を我慢して犠牲になる必要はない。とても肩の力が抜けた生き方。多胡家の家訓にして嫁と娘ともこれで上手くやっている。そんななか、まあ君との遭遇は「てるっちはそれでいけよ!」って背中を押してくれた感がある。うれしいよね、こうゆうの。誰かが誰かの役に立ってるんだよ。見えないところでさ。自分の持ち場で思い切りいこうぜ! 



 八甲田の風は厳しい。未だ微笑んではくれいない。

 寒さにかまけて茶屋にはいらず、広大な離発着地で話をしたのがよかったんだろな……



【救援物資】

吉田正樹さま


スナック菓子1個

クリームパン2個

ビール2本


ありがとうございます!!!




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