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【山形・最上川】メルヘンの春


【写真】メルヘンの秋。山の土を留めるために植えられた木々が見事に紅葉していた。

【写真】メルヘンの春。広葉樹は生長し、クマザサは隠れた。

【写真】メルヘンの春を俯瞰。右手が最上川。



「紅葉がシマシマになっているよ!」。感動を目の前に、上空で叫んだ言葉はこれだった。

戸沢村の古口集落を流れる最上川を飛び越え、山の裏手にはいりこむとこの光景は広がっていた。誰の目にも届かない、誰も行く用のないところ。そこに紅葉はひっそりと彩りを放っていた。この場所にたどり着いたのは偶然だった。最上川の背景を知りたい。ならば山を飛び越えてみるか。寄り道がきっかけだった。


その春はどうなのだろう。期待を胸に空から訪ねてみた。15年ぶりだった。当時と同じように最上川から右に旋回し山を越えてその懐に入り込む。すると、わかばを芽吹く広葉樹と落ち着きはなった杉の緑。やはりシマシマが広がっていた。当時は、クマザサがはえていたが、広葉樹が大きくなりそれは隠れたようだ。感動よりも「ああ、魅せてくれてありがとう」「今日まで頑張ってくれて、ありがとう」。そんな気持ちが大きかった。

15年の月日は心に余裕をもたらしてくれたようだ。今回は少し高く飛び辺りを俯瞰してみた。するとどうだろう。本当にシマシマだった。低く飛べば良いってもんじゃない。何事も経験ですね。


15年前、シマシマの理由を地元の人に聞いた。するとその昔、この斜面に生える杉の木を伐採しという。剥き出しになった斜面。その表土流出を防ぐために広葉樹の木を植えたという。そして時を経て広葉樹は育ち、この場所だけに独特の秋を生み出したようだ。そしてそのことを知る地元の人は居なかった。


世の中には絶景と呼ばれる空間は多々ある。しかしこのシマシマのように、暮らしの直ぐそばに絶景はある。地域再発見というと平たいが、我々が暮らしている空間は絶景と隣り合わせである。地味ではあるが、そのことがその先の空へと導いてくれる気がしている。


なぜ「メルヘン」なの?

15年前に紅葉のシマシマを撮った。その撮影行は嫁と一緒に行っていた(今でも嫁います、家にね!)。撮ってすぐに二人で映像を確認すると、シマシマを見るなり彼女は「メルヘン!」と叫んでいた。そんな個人的な思いもあり、この場所は「山形県最上郡戸沢村メルヘン」と呼ぶようになったのです(笑) 今となってはグーグルマップでも確認できる。しかし、いざマップで見ると小さなシマシマには目が行かないものです。空間との出会いは一期一会。人と同じですね。


Have a nice day !!!



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