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【八甲田山】10/18_ver2「着陸後の焼きリンゴ」



(写真 乗馬クラブ・ホースレジャーin八甲田の会長・中野渡さんと。お互いに朝が早い物同士)


2020年10月18日

青森県十和田市

湯ノ岱


 離陸するときに、俺は青い小さなバケツを小道具として使っている。それは娘が保育園にいってたころに使っていたものだ。汚れた布オムツを回収するためのモノだが、今となっては日本全国を旅するバケツになった。いいバケツ人生おくっとるわい! ま、その使用については撮影現場にきてくれた人には教えたるわな!


 話長くなった。そのバケツは離陸後、置き去りになるわけだ。それが乗馬クラブ「ホースレジャー in 八甲田」さんの事務所前に堂々と鎮座する。バケツのふたには平仮名で娘の名前が書いてあるが、みな怪しむわけだ。ま、そんなこんなで、離陸直前に「ホースレジャー in 八甲田」会長の中野渡さん(80代)が軽トラでちょうどご出勤。初対面。しかし、こちらは離陸直前のフル装備。「バケツよろしく!」てなわけわからん会話を交わし離陸! で、10キロほど吹き飛ばされて帰ってきたわけだ。すると、バケツは愛車白熊の前にチョンとおかれてて。よきバケツ話でした! チャンチャン。


(写真 着陸すると、焼きリンゴと焼きカボチャ、それに熱いコーヒーのサーブを受けた。背後には八甲田山)



 バケツのお礼をしに中野渡さんのいる馬舎に向かう。火をおこしているようだ。煙の香りが開放感を後押しする。そして自己紹介をし、Youtubeの活動案内のチラシをお渡ししようとすると「離陸映像撮ったよ! Facebookにアップしたよと!」と中野渡さん。なんとイケイケのお爺ちゃん、素敵だぜ! 「まあ、細かいことはいいから、座りなさい、寒かろう」「朝食を一緒にヤロウ」とお誘いを受けた。甘いコーヒーと焼きリンゴと焼きカボチャがのったプレートがテーブルに並ぶ。「な、なんと! テーテッテレ~!(喜びのオタケビ)」と俺。中野渡さんは朝、出勤するとすぐに火を起こし、その上にダッチオーブンを乗せ1時間。ひと仕事終えて戻ってくるころには、リンゴもカボチャも焼き上がるという。

 着陸後ってのは態度も言動もかなり直球になっている俺。そんな状況だが、自然の中で活動されている方は本当に付き合いやすい。こっちが何を必要としているかを分かられてて、助けられる。言葉が不要なんだよね。


 「このリンゴとカボチャは全部もらいもんだよ。落ちて出荷できないのを馬にやってんだけど、ぜんぜん食べられるでしょ」「たい肥をあげたら、くれるようになってね。与えると入ってくるんだね」「歳をとってくると、新しいコトやモノじゃなくて、いまあるものをどうやって活用したらいいかなって考えになるようだね」「そんな意味じゃ、このスマホってのは世界をかえたね」と中野渡さん。なんとも明快・痛快・愉快!

 中野渡さんは若い頃、一年の半分を出稼ぎにでていたという。京都と福井を結ぶ道路の工事現場で働いていたこともあったという。「今では京都から福井、京都から舞鶴にもドドーンといい道がついてますよ」と伝えると中野渡さんは微笑んだ。「ここで馬をはじめて15年になる」「人生ってのは面白いもんだね。あんたみたいのもやって来るしね」と中野渡さん。二人がはなすテーブルからは草を食む馬がみえ、その背後には八甲田が鎮座していた。空はこれ以上ないほど青かった。

 八甲田山はまだ撮れてない。しかし、リッチな時間が今日のフライトを丸にしてくれた。ありがとう、中野渡さん!


Have a nice day !!!



【ホースレジャーin八甲田】

八甲田山の撮影行で離発着場のご提供、ご協力をしてくださった「ホースレジャーin八甲田」さんのwebsiteです。

八甲田山のふもと馬と楽しむ。ブナの森を馬と行く。BBQもできます。周辺には温泉もあり。大自然を満喫しつつ、またとない時間を八甲田の懐で体感、どうぞ!!!








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