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【八甲田山】10/6「風速21m/sだってさ!」




2020年10月6日 八甲田山 田代平

暴風雨~晴れ 10度(写真 早朝の田代平)

 紅葉の八甲田山を撮りに来ている。田代平の離発着場に滞在して二日目。台風並みの低気圧が通過中。暴風雨とは分かっていたが敢えてやってきている。現場でやることといったら離発着場の確保と下見ぐらいしかないのだが、残りの時間はその土地の風を知ることに費やす。ちょっと格好つけると、最悪の風を知っていれば、この場所で起こるだろうリスクを想定しやすくもあるってか。


 それにしても風が強い。西の風21m/sとでている。八甲田山にかかるロープウェイが風情報を実測で提供してくれて助かる。こんな強風のもとでは車のドアは開閉がままならず、外に出ても立っているのがやっとのほど。森のざわめきはまるで山が怒っているかのようだ。黒ずんだ雲がゴンゴンと流れていき、見てて気持ちは良くない。それでも気温は10度と風は生暖かく微妙だ。海が近いからだろう。こんな様子を見てしまうと、本当に飛べるのかい?!って気持ちになってしまう。 


 この場所にやってきたのは「八甲田山死の彷徨」(新田次郎)を読んだからだ。冬の八甲田山で起きた世界最大の山岳遭難事故が描かれている。10年ぐらい前に手にし、もう何度読んだだろうか。ボロボロだが巻頭にある雪中行軍行動経路のマップが頭から離れなくなっている。



 特段に遭難モノの本が好きというわけではないのだが、リスクに直面したときの判断と原因にとても興味を持っている。きっとそれは飛ぶたびに背負うリスクをどことなく重ね合わせているとも言える。それと、準備して対策しても限界を超えちゃうときってある。そこで生死が分かれるのだが、ジャンルは違えど先人の体験した糧から何かを学び取ろうとしている部分、こちらの方が大きいか。あんまり本に引っ張られるとブルーになってしまうのだが、リスクに対する対策をしたならば思い切り飛ぶ! 常々そう思い飛び込んでいる。あとはその時の勝負さ!


 夜中、愛車の白熊は風をうけグワングワンと揺れて揺れて、船酔いならぬ車酔いになった。パラは振り子のようにそもそも揺れる乗り物なのだが、自分で制御できる揺れでもある。こっちは大丈夫だが、自分で制御できない揺れにはホトホト弱い俺、ダサいわ…


 明日は穏やかな八甲田山でありますように!




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