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【種差海岸】10/2「ヤマセの中を飛んでみた!」


(写真 空と海の境目の白い冷気がヤマセだ。ちょっと遠くてすまん。落ちないように精一杯だった。)

2020年10月2日

青森県八戸市 種差海岸



 海上に白いガスが発生し、内陸に向けて這うように流れてくる。まるでドライアイスの煙のように。これが「ヤマセ」だ。ヤマセが海岸線にやってくると冷気で稲作はやられる。小学校の社会で習ったね。シベリアからやってくる寒。それが海で暖かく湿った空気と触れると、霧が発生する。これがヤマセだ。じゃ、上空はどうなっているのだろうか。一度体験してみたいと思っていた。すると、そのタイミングは飛んでると、いきなり発生した。ジャジャーン。


 結論から言うと、ヤマセは強烈に重たい空気のカタマリで突風を伴う。海面に現れる煙の部分だけがヤマセじゃない。あれは見える形になったヤマセの姿だ。煙の上部には少なくとも50mはヤマセが支配している。ヤマセにあうとパラはドーンと吹き飛ばされるので飛ばない方がいい。だけど、俺は運がわるく飛んでいた。しかも場所が悪かった。八戸の蕪島界隈を飛んでいたのだ。あの場所は風がぶつかり合うところとでフライヤー間では危険地帯として有名な場所だ。

 下北半島から綺麗に南下する海岸線。それは、ちょうど八戸の蕪島でポコリと海へと突き出る。その地形が悪さしているのだろう。蕪島だけ無風状態がつづき、その前後の空間は真逆の風が発生しているのだ。ちょっと難しくなってスマン。ただ、面白いことに、その蕪島ではウミネコが羽を休め大繁殖している。ウミネコは風のない安全地帯を知ってんだな、きっと。


 ちょいと回りくどくなった。無風地帯。それは例えば同じ力の北風と南風がぶつかると、風は相殺されその場所は無風状態になる。そんな空間にドカーンと重たく強いヤマセがぶつかると、その空間の空気は砕けてしまう。そこにパラがいると、パラはどの空気をつかんで浮いているのか分からなくなる。すると翼はその張りがなくなり、しぼむ。高度はどんどんと落ちる。このときにエンジンパワーで逃げようとすると、人間だけが上昇しパラは自分の後ろに置いてけぼりになる。これを失速状態といい、墜落は加速する。このような状況ではエンジンパワーを最低のアイドリングにもどし、砕けていない空気を掴むまで、高度は落ちるが我慢の子だ。それしかない。そして空気を掴んだらレベルをキープし危険空間からぬけだす。経験があれば我慢できる。しかし経験が浅い場合、エンジンパワーをかけ墜落する。


 ちょっと専門的すぎてすまんね。もっと綺麗な空間でヤマセにあったら多少吹き飛ばされるぐらいだっただろう。会った場所が悪かったな。でもヤマセに限らず、もし風にあおられどうしようもなくなったら。その時は、エンジンパワーのオフを試みて(カットじゃないよ、アイドル)。そしてパラの安定する空間を探して。これが基本。セイフティーフライトでいこうぜ!


Have a nice day !!!



(写真 白浜ベース 海岸は洗濯物の乾きがよくて好きだ)


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