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【八甲田山】10/16_ver4「広大なフライトエリアの永久パスを頂いた!(しかも芝生!)」


(写真 芝生のフライトエリアご提供の津軽芝生のボス・三上さん)

2020年10月16

秋田県鹿角市

熊取山 


 八甲田山の一本目のフライトが無事完了。熊との遭遇もあったが、いつもどうり現場で撮影データのバックアップにはいる。電気を大量に使うので発電機を回す。今日は熊よけの意味もあり、ブオーと鳴り響くエンジン音が心強い。


 通常、フライトエリアではほとんど人と会うことはない。広大な場所は人里を離れたところにある。なので、人と出会ったときはどんな状況でも、こちらから走り寄って挨拶するようにしている。大概、出会う人は地元の人だ。彼らは風になびく吹き流しに目をやり「こいつは何者だ」と不思議がる。そして車のナンバーをのぞき込むと「おお~京都だぜ」と一瞬驚く。どちらかというと「俺は知らねえな、勝手に何してんだ」てな心証になっていることがおおい。なのでツベコベ始まる前に、お友達になってしまうのが一番! まずは元気な挨拶から! てな感じで今回は三上さん(52歳)とであう。津軽をベースに東北一圓で芝生を生産管理をされるボスだ。


 挨拶を交わし、いつもどうりにYoutubeのチラシをくばり話すと「どうだろ、内の敷地から飛ばないかい?」と三上さん。「ん?」と俺。この展開は初めてだった。俺はいままさに牧草地から離発着し、これ以上のエリアはないと思っていたのだ。「大丈夫っすよ!」「さっきも熊がでたけど、フライパンで撃退したし!」と俺。すると三上さんはやっぱりという顔をし「ここは出るんだ」と。「ま、大丈夫だし!」て再び押すと「鹿角の事件をしらないんだな」と三上さん。話を聞くと、2018年にこの熊取平ではタケノコ採集していた男女4人が次々と熊に襲われ、喰われたと言う。チーン……。二人の間を吹き向ける風が妙に寒い。「あんたの車の前に熊殺傷現場の看板あるでしょ、あれホントだ」と三上さん。「猟友会が入って徹底的に熊を殺した、けどどうやら三頭ぐらい生き残っているらしい。今朝あんたが目にしたのはその一頭だな」「俺は芝生を生産してる。その場所は牧場と変わらねえぐれえひれえ。そこから飛ぶといい」「この近所だし、そこは周辺に常に人が居るから熊もみねえ」「今いる場所はよくねえ。電波ないし、熊のウンコも散在してるし、薄気味わりい」と三上さん。「それでお願いします!」と俺。ここまで言われてしまったら、熊と張り合っている場合ではない。それに芝生から飛べるって、フライトエリアの最上級だよ、これ!


(写真 三上さんの芝生 写真には写ってないが、吹き流しの左右には写真3倍ぐらいの芝生が広がる)



 三上さんは仕事中にも関わらず、約1時間にわたり軽トラを走らせ芝生を生産するエリアを3カ所見せてくれた。飛ぶに十分、実機も離発着できる位の広さだ。面積を聞き忘れたが(また聞く)、2019年に北海道上川町で広大な大根畑をベースに使わせて貰った経験から、広さは町歩単位だ。やはりこの鹿角市(秋田県)でも集団経営で大根を作っていた。しかし廃業。その跡地をつかい芝生の生産に活用していると聞いた。

 「いつでも使っていいんだよ。前の日に雨が降らなければね」と三上さん。湿った芝にのっかると芝が傷むという。「俺、京都だけれど、また来て使っていいですかね?」と俺。「一年中使ってどうぞ! 半年は雪に埋もれるがな」と三上さん。ななんと、俺は広大なフライトエリアの永久パスを頂いてしまったのだ! しかも管理状態は常に抜群! 草刈り無し! テーテッテレ~(喜びのオタケビ)! 「やっぱり歳くって、人の役に立ちたいと思うようになってきた」「あんたのやってること、詳しくは分からんが、応援したくなったよ」と三上さん。「ああ……。活動案内のYoutubeのチラシに目を通してくれてんだ……。」「八戸のフライト仲間も使ってかまわんかい?」とすかさず俺。「いいよ、みんなで飛ぶといい、三沢の米軍の飛行機には気をつけてな」と三上さん。

 出会い、そしてご縁ですな。全ては元気な挨拶から。俺はご縁と人情の狭間を飛ばせてもらってるなぁ......。涙でるわい......。三上さん、ありがとう!


Have a nice day !!!




————————————— 多胡光純 天空の旅人 モーターパラグライダーに乗り空撮してます! 空撮した全ての映像をシェアしてます。映っているのは地元の宝です。お楽しみください!


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